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カナブンってどんな虫?
カナブンの名前はとても有名です。
緑色のコガネムシを見つけたら全部カナブンと思っている人もいるくらいです。
コガネムシ科の昆虫ですが、コガネムシなどと比べると顔が四角かったり樹液に集まるなどの特徴があります。
カナブンの知名度が高いのは、カブトムシやクワガタムシなどの人気の昆虫を採集しようと思うと、樹液にやってくるカナブンが一緒にいることが多いからだと思います。
樹液の出る場所で観察していると、カナブンに限らず近い種類のハナムグリの仲間も多くきていることがわかります。
色彩の変化は大きいですが、模様などはほとんどないのが逆に特徴的です。

樹液の出ている木を巡っていると、このような光景を見ることができる。
コガネムシ科
昆虫の分類に硬い羽を持つことが特徴の甲虫(コウチュウ)目があります。
カナブンはその中の「コガネムシ科」の一種です。この仲間にはカブトムシやハナムグリなど有名な昆虫がたくさん含まれています。
カナブンの特徴
カナブンは色彩の変化が大きい
全身に金属光沢のある昆虫ですが、その色彩の変化は大きいです。
緑色や銅色の個体が一般的ですが、赤みのある個体や黒いものまでいます。
さらにレアな色彩だと青色や紫色の光沢を持ったカナブンも見つかるそうです。


顔が四角い
コガネムシの仲間の中でもハナムグリが近い仲間で「ハナムグリ亜科」に分類されています。
ハナムグリの仲間はコガネムシ類の中でも顔が四角い特徴を持っています。
よく夏場に玄関先に飛んでやってくる緑色の「アオドウガネ」などはカナブンとよく間違えられる昆虫です。
しかし顔を見てみると丸っこい印象になっているのでその違いは一目瞭然です。

カナブンと近い仲間のハナムグリの仲間は顔が四角くなっている特徴があります。
参考:アオドウガネ

顔はまるっこいので見比べると、違いがよくわかりますね。
アオカナブンとの違い
アオカナブンの方が少しほっそりとした印象で、その色彩も鮮やかな青緑色をしています。
しかし、普通のカナブンにも緑色の個体がいるので見分けるのが少し難しいかもしれません。
そんなときはひっくり返して胸のところにある突起を見てみましょう!
カナブンは突起が太くて丸くなっているのに対して、アオカナブンは細長く突出した形をしています。

胸の部分に長く伸びた突起があるのがわかります。この突起が太く丸っこくなっていたら「カナブン」です。
細長くなっているのがアオカナブンです。
カナブンに似ている、よく間違われる虫
カナブンはコガネムシの仲間ですが、コガネムシにはたくさんの種類がいます。
他のコガネムシの仲間でもカナブンと間違われることの多い昆虫を集めてみました!

樹液に集まってきますが、模様があるので違いが大きいですね。

カナブンよりもシロテンハナムグリとの見分けのほうが難しいです。
カナブンの生態
食べ物や餌(エサ)
幼虫の時期には、少し乾燥した土地で腐植質などを食べて育ちますが、成虫になると樹液にやってきます。
雑木林などの樹液ではかなり高確率で出会うことのできる昆虫です。
樹液を貪っている様子もよく見ますが、よく見ていると樹液をもっと出したいのか、四角い頭で樹液の出る穴を広げていたりします。

スポットライトがなんともドラマチックでした。
カナブンの成長
卵
丸っこい卵を土の中に産みます。
幼虫
少し乾燥した土の中で不植物などを食べて成長します。
蛹(サナギ)
土の中で蛹になります。
周りの土を固めて蛹室(ようしつ)を作り、その中で羽化をします。
飼育していると、ある時丸い土の塊が出てくることになりますが、その中にカナブンの蛹が入っています。
カナブンの分布や生息地
本州から九州まで広い範囲で見ることができます。
カナブンの見つけ方としては、樹液の出ている木に集まってくるので、クヌギなどのある雑木林などを探してみると良いでしょう。
都会の公園などでも餌場さえあれば見ることができます。
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