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マダラマルハヒロズコガ

マダラマルハヒロズコガの画像

写真ギャラリー

八の字状の携帯巣(奈良)

木に頭を半分突っ込んでいた(大阪)

鋭いアゴを持った幼虫(大阪)

端から頭を出せる構造(大阪)

かわいいお家だ(大阪)

成虫

頭部は少し毛が逆立っている

ヒロズコガの顔

少し横から

ヒロズコガ科まとめ 広頭小蛾図鑑

マダラマルハヒロズコガってどんな虫?

幼虫は平たく、鼓(つづみ)をイメージするような携帯巣(けいたいそう)を作って生活しており「ツヅミミノムシ」と呼ばれています。
(実際には丸を二個くっつけたような形)

ケアリたアミメアリなどの巣の中で、アリを捕食する変わった食性が知られていますが、巣の外で木にくっついているところなどもよく見かけます。

ヒロズコガ科

昆虫の分類でチョウ目に含まれる、一般的に「蛾(ガ)」と呼ばれる中の一群です。ヒロズコガ科の昆虫は、キノコや朽ち木を食べるものから、昆虫を捕食したり鳥の羽を食べたりする変わった食性のものがいることも知られています。

マダラマルハヒロズコガの特徴

携帯巣(けいたいそう)

携帯巣と呼ばれる平べったいミノを作って生活します。
材料は朽ち木の細片を使った「8」の字状のミノです。

マダラマルハヒロズコガの写真
よく見てみると、放射状に外に大きく広げていっているのがわかります。

幼虫

平たくなっていますが、上下のパーツが糸でくっついている構造のようで、キレイに二つにはずすことができました。

頭部は黒く、体は黄色の幼虫です。

マダラマルハヒロズコガの写真
携帯巣内の幼虫。

そっとフタを閉じておいたら、また糸でつづってミノが復活していました。

生態の一部を紹介

食べ物や餌(エサ)

マダラマルハヒロズコガの幼虫は肉食性です。
ケアリはアミメアリの巣内から見つかることもあり、その中でアリを捕食しているようです。
他にも、死んだ昆虫やアリの食べ残しなども食べていると考えられています。

アリの巣周辺や、近くの樹木上や倒木や石の裏などでも見つかりますが、ミノが大きいので一度外に出たら中には入れないでしょうし、巣の中にいるやつはどうやって出てくるのでしょうね。

マダラマルハヒロズコガの写真
アップで見ると鋭いアゴがある。

成長

幼虫

マダラマルハヒロズコガの写真
上から見ると丸を二個くっつけたような八の字状の携帯巣。
マダラマルハヒロズコガの写真
端っこから頭部を出すことが可能。
マダラマルハヒロズコガの写真
よく見れば鋭いアゴがついています。

脱皮殻

マダラマルハヒロズコガの写真
羽化したあとには、脱皮殻の付いたミノが残ります。

成虫

マダラマルハヒロズコガの写真
細かな模様の入った成虫。
マダラマルハヒロズコガの写真
顔から
マダラマルハヒロズコガの写真
横めから

分布や生息環境

本州から南西諸島まで見られます。
アリの巣の近くなどで見られます。

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ヒロズコガ科まとめ 広頭小蛾図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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