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アケビコノハってどんな虫?
幼虫の派手で独特な雰囲気と、成虫は枯れ葉のような姿で人気があります。
幼虫は、アケビやツヅラフジを食べているのですが、ツル状の葉っぱを眺めているとついているイメージです。
今ではアケビなんて田舎にしか無いイメージがありますが、都市部の公園の近くで成虫をみかけたことがあるので、都市公園などでもそういった植物が生えているところは探せばあるかもしれませんね。
ヤガ科の昆虫
ヤガというのは昆虫の分類でチョウ目に含まれる、一般的に「蛾(ガ)」と呼ばれるもののなかの一群です。ヤガ科の昆虫たちは、なんと1000を超える種類が確認されているそうで、とても大きな分類群であることがわかります。
漢字で「夜蛾」と書きますが、そんなにたくさんの種類がいると夜に活動するものばかりでもありません。昼間に活動する蛾もたくさんいます。
アケビコノハの特徴
枯れ葉(かれは)に擬態した成虫
成虫は羽を閉じていると、まるで枯れ葉のような模様をしているガです。
少し離れたら枯れ葉そのものでびっくりします。羽を広げると、後ろ羽は黄色に黒色の紋が入っていてこれまたびっくりです。
幼虫の目玉模様と、独特なポーズ
茶色や黒色の体に大きな黄色の目玉模様(眼状紋、がんじょうもん)を持った特徴的なイモムシです。緑色のタイプもいます。
その独特で目立つ雰囲気から人気も高いイモムシです。体の全体に青っぽい点状の模様もあり、少し暗いところで見ると、まるで宇宙を表現しているかのような美しい模様をしています。
さらには頭を丸めてお尻を持ち上げるポーズは難易度の高いヨガのようで、その状態で静止している様子も独特で人気を押し上げていますね。ちなみに、頭を丸めた時に持ち上がる胸の部分がちょうど目玉模様になっています。その目玉模様を目立たせるためにこんなポーズをとっていると思います。
生態
成虫で越冬(えっとう)
成虫で越冬します。冬の間を安全に過ごすために、枯れ葉に擬態して冬をこすのですね。
幼虫として成長する暖かい間は、派手な姿で相手をビビらせ、冬の間は目立たない姿でこっそりとやり過ごしているのが面白いです。
食べ物や餌(エサ)は?
成虫は夜間に活動して、熟れた果実の汁を吸っています。フルーツがお好きなんですね!
果樹に被害を与えることもあるそうで注意が必要です。
幼虫のときに食べるのは、名前にも入っているアケビの葉っぱや、ツヅラフジなどを食べています。
光にやってくる
光に集まる習性を持っているのでライトトラップなどでもよく見られます。
光の方に向かう習性のことを「走光性」と呼んでいます。
分布や生息環境
北海道から南西諸島まで見ることのできるガの仲間です。
アパートの壁に止まっているのを見つけたりもするので、灯火にやってくる習性もあると思います。
図鑑などでも「よく壁にとまっている」などの表記があるくらいなのですが、そのくらい自然の中では見分けがつきにくいのかもしれません。